ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理 November 12, 2006
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おそらく株式投資についてはこの本が世界最高の教科書だろう。 1973年に初版が発行されて以来、5年ごとにアップデートし続け、しかも投資アプローチが決定的に否定されることなく今に至るという異次元の実績を誇る。 『ウォール街のランダム・ウォーカー―株式投資の不滅の真理』
バートン マルキール


400ページを超える大著だが、一般読者をターゲットとして身近な例で分かりやすく書かれている点が非常に優れている。 この一冊を読むだけで、主要な投資理論の特徴と限界を網羅的に知ることができ、最終的に「株への投資から最も効率的かつ高確率に利益を得る方法とはなにか?」という最大の関心事が明らかになる。 投資の分野で網羅性はきわめて重要なポイントだ。 なぜなら、一面的な物の見方をしていると全く違う原因によって相場が変動しても気付くことができないため、予期せぬ損失が発生するからだ。

いま本屋で出回っている薄っぺらい投資入門書は、網羅性が低いという一点だけとっても危険である。 中でも多いのがファンダメンタル分析とテクニカル分析を比較してどちらかが優位であると絞ったうえで、非常に部分的な投資テクニックを説明するパターン。これが危ない。

この本は、そのような狭い見方がいかに危険であるかを理解するために、過去の相場で何が起こったのか、そのときファンダメンタル分析やテクニカル分析を信奉する投資家がいかに破綻していったかをリアルに説明している。

そして、最終的にたどり着くのが市場平均を利用したインデックスファンドへの投資である。 金融機関はインデックスファンドを積極的に広告することはないが、その有効性は良く知られている。 そもそもインデックスファンドの一般販売は、まさにこの本が必要性を訴えて広く認知されたからこそ登場した商品だった。

この本の主張とインデックスファンドの要点は「どんなに頭を使ったポートフォリオでも、市場の平均成長よりも稼ぐことは極めて難しい」ということ。 これは証券業界を否定しているに等しい立場なので、書店に並ぶ本や雑誌にはあまり書かれないことである。

だから、この本は証券業界の外、すなわち一般投資家の間で口コミで広まるべきものと言える。そういう点からも一推ししたい本だ。

なお、この本は『投資をするならこれを読め!』で紹介されていたもの。

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